□卑怯者になれなかった娘 大切な者を守れなかった男□



卑怯者になれなかった私を許してください


君ではなく国を選んだ私を、君は愚かだと言って泣いているのでしょう


けれど私は卑怯者にはなれないのです

誇りも矜持もないのに、ただこの信念ゆえに、私は君の元へ走ることができない




手に入るものなどきっとないでしょう

ただ失っていくばかりでしょう

それでも私はここに留まるでしょう



ただこの想いと君への愛だけを抱いて黄泉路を逝くでしょう


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